そえだ勝ブログ

2017年8月アーカイブ

添田:
当該高齢者をチーム全員で連携して、要介護度やADL、ひいてはIADLの改善に向けて、動いていくことへの動機づけとしては評したいと思います。しかし、福祉用具貸与事業者についても、他のサービスと同様の評価を行うということであれば、なおさら、当該者との接点をより多く彼らが持つように本市としても促していくべきと考えます。平成25年度に、「福祉用具サービス計画作成ガイドライン」というものが全国福祉用具専門相談員協会から出されています。それによると、福祉用具を貸したら貸しっぱなしではなく、当該者をしっかりアセスメントし、その後、モニタリングしていくことが書かれていますから、その意味で、「当該者とはより多くの接点をもつべき」という解釈もできると思います。それゆえ、彼らがどのように要介護度維持・改善に役立ったのかを示す明確な根拠の一つとして、今後は「当該者への訪問回数」等も考慮していくべきと考えます。すでに、次期プロジェクトの募集はスタートしているため、本日はこれ以上、このことへの言及は避けますが、ぜひ、今後はご検討ください。

冒頭、本市の取り組みを参考に神奈川県が本プロジェクトに近い取り組みをしていると触れましたが、昨今、国においても2018年度に、3年に1度の介護保険法改正に向けて、「介護の質を評価する」考え方と類似した政策手法の導入が予定されています。この議論は実は、「古くて新しい議論」といえ、以前からそうした指摘はあったものの実現には至らず、かつての環境汚染に対する規制のように、自治体が先んじて行動し、国が追随したような流れがあるといえます。そこで質問ですが、今般、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」が成立。保険者機能の強化等に関することが位置づけられたが、具体的な内容は
 
健康福祉局長:5月26日に成立した「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法の一部を改正する法律」に基づき、地域における自立した日常生活の支援、要介護状態の予防または軽減、悪化の防止及び介護給付等に要する費用の適正化に関する取り組みを支援するため、政令で定めるところにより、市町村に対し、交付金等のインセンティブが付与されることとされました。詳細につきましては、現在、社会保障審議会介護保険部会等で検討されておりますから、動向を注視ていきます。

添田:
健康福寿プロジェクトは本市独自の取り組みとして進めていますが、本市を含め、介護サービスの質の評価に向けた取組を実施する自治体により構成する「介護サービス質の評価先行自治体検討協議会」において、昨年12月、国に対し、持続可能な介護保険制度の実現に向けた政策提言を行ったと聞いています。本市の他に、先ほど触れた、岡山市、品川区をはじめ、江戸川区、名古屋市、滋賀県、福井県の7自治体での提言と仄聞します。それが保険者機能強化には繋がった一因になったのかもしれませんが、健康福寿プロジェクトが目指すべきゴールの一つとして、介護保険特別会計の使い方を変えるということ、つまり、介護保険特会の使途が「介護サービスの質の評価」にまで広がるということですが、それにはまだまだ、長い道のりであると感じます。話が少し飛躍しましたが、最終的にはそこに向けての今後の対応、取組等は

健康福祉局長:現在、本市が取り組む、健康福寿プロジェクトは、介護サービス事業所による、、一人ひとりの特性に合わせた、自立に向けたサービスが提供されることで、介護が必要になっても利用者の「したい」「やりたい」をあきらめず健康寿命を伸ばすとともに、最終的には「介護サービスの質の評価」が介護保険制度に反映されることを目指したものです。今後につきましては、制度への反映にむけ、本市を含む自治体により、平成27年度に設置した「介護サービス質の評価先行自治体検討協議会」が中心となり、国における議論が本格化する前に、昨年の提言を補完する、より具体的な提案内容を協議共有し、介護サービスの質の評価が介護報酬に反映される仕組みの実現に向け、国に要望していきます。

添田:
引き続き、国に声を上げていくべきです。前回提案では、提案が自治体によりまちまちであり、統一性に欠け、せっかくの自治体連合提案であったのに、主張としては弱かったと聞く。例えば評価手法一つとっても、各自治体がバラバラで、今後取組もうとする自治体に対しての汎用性が高くなかった聞く。今後は主張の統一性を担保し、最も強く提言するところは各自治体が共通して主張できるようポイントを押さえたメリハリある提案を期す。一方各論ですが、福祉用具貸与事業者の質の定義については明確な答弁がなされなかった。介護サービス提供事業者とは異なり、ケアに直接的に関係する事業者ではなくとも、インセンティブを受けることについて、市民に説明のしやすい環境設定をせねばなりません。そこで、先ほど少し触れたが、彼らがどのように要介護度改善に役立ったのかを示す根拠の一つに「当該者への訪問回数」等も考慮すべきことを提案し次の質問に移ります。
添田:
先の代表質問でも取り上げられましたが、介護の質を評価する取り組みとして、本市では健康福寿プロジェクトに取り組まれております。スタートをしたのが平成26年であり、まもなく、4年になろうとしております。その間、事業所の参加は増え続けてきました。モデル事業スタート当初は16事業所程度であったものが、翌年には137事業所、そして現在では246もの事業所が参加されました。
内全介護事業所がおよそ2千強と聞いておりますゆえ、現状はその1割程度の参加といえ、その意味では着実に周知が図られたかと思います。そうした本市の流れを受け、同様の動きとして、県においては「かながわベスト介護セレクト20」を実施し、奨励金の支出や表彰を行ったと聞いております。

①県の事業内容と本市との共通点、あるいは相違点は何か伺います。

健康福祉局長:内の介護サービス事業所の介護サービスの質の向上や従事者の資質向上、定着確保を図り、介護サービスの質の向上の好循環を目指すことを目的として平成28年度から実施されております。対象とする事業所は、訪問系、通所系、居住系、入所系サービスを提供している介護サービス事業所で、サービスの質の向上と人材育成・処遇改善について総合的に評価選考し、上位20事業所に対し、1事業所あたり100万円の奨励金の交付と表彰を行うものでございます。との共通点は、要介護度維持・改善に向けたサービスを評価し、一定の成果を挙げた事業所に対して、報奨金や表彰等のインセンティブを付与することでして、主な相違点としては、本市は一定の成果をあげた介護サービス事業所全てに対しインセンティブを付与すること、また、要介護度維持・改善に加え、日常生活動作も評価指標としていること、さらに、自立に向けた効果的な支援として、ケアマネを中心としてチームが機能的に連携することでチームケアによる介護サービスを評価している点です。

添田:
1事業者につき100万円ということについてはインパクトがあるように感じられますが、県内で20事業所のみということで、それほどの驚きは感じません。その点で本市の場合、一定の成果をあげた場合には、1事業所につき5万円ということで、金額の多寡についてはまだまだこれからという課題はあるものの、事業所の裾野の広さについては優位性があると思われます。また、事業所は今まで、現状の介護保険法の立法趣旨通り、要介護度の維持・改善に努力しても外部から評価されることもなく、デメリットはあっても、メリットがなかった。それを鑑みれば、「要介護の維持・改善が初めて評価されるようになった」という点で前進。
さて、本市同様に、類似の取組として、岡山市や品川区をはじめとする、他都市における主な内容と本市との共通点、あるいは相違する点は何か伺います。
 
健康福祉局長:岡山市においては、26年度から、デイサービス事業所を対象とし、介護職員の外部研修への参加状況や医療機関との連携、利用者の状態像の改善結果等を組み合わせた評価指標を設定し、積極的に利用者の状態像の維持改善に努めた事業所に対し、表彰や上位10事業所程度に対する10万円の奨励金を付与しております。また、品川区においては、平成25年度から、特養ホームや有料等に対し、要介護度改善と、職員のセルフチェック及び施設による向上計画を組み合わせて、要介護度軽減に至ったサービスの質を評価し、要介護度を1段階改善した場合に2万円の奨励金を支給しております。本市との共通点は、要介護度等の改善維持に向けたサービスを評価し、一定の成果を上げた事業所に対して、報奨金や表彰等のインセンティブを付与すること、また、相違点としては、両自治体の取組は、対象とする介護サービスの種類を限定しているのに対して、本市においては、全ての介護サービス事業所を対象としている点です。

添田:
岡山はデイのみ、品川は特養をはじめとする施設系介護のみということに対し、本市は全事業所を対象とするということで、非常に勢いがいいなと率直に思います。しかし、他都市がなぜ、事業所を絞っているかといえば、それは評価についてのエビデンスが証明しやすいからということです。デイであれば当該高齢者が比較的多く使用する介護サービスであるゆえ、要介護度維持・改善にそれが役立ったという説明がしやすいと思われます。また、施設系介護であれば、24時間そこに当該者は居住しているため、これもまた、説明がしやすいサービスです。
その点で、かわさき健康福寿プロジェクトにおいては、本市が特徴とする、すべての介護サービス事業所を対象とし、事業所間あるいは施設内の他職種連携等による「チームケア」単位の評価としています。その中には、当該者の身体に直接触れてケアを行うことのない、レンタル事業者、福祉用具貸与事業がチームの一員として入っています。彼らがその一員である場合には、彼らがいかに当該者の要介護度維持・改善に役立ったのかを証明することは容易ではないと感じます。そこで、福祉用具貸与事業者にはどのような役割を想定しているのか伺います。

健康福祉局長:現在、かわさき健康福寿プロジェクトには、15の福祉用具貸与事業者に参加頂いております。福祉用具のサービス提供においても、他の介護サービスと同様に、利用者の自立支援に繋がる取組を期待しております。具体的には、福祉用具利用者の活用をイメージし、ニーズと課題を把握するとともに、自立という目標に向け意欲的に取り組めるよう、明確な助言と説明、定期的なモニタリング、利用者の状態像の変化に伴う福祉用具の必要な見直し等を行うとともに、サービス担当者会議等への積極的な出席等、ケアマネや他の介護サービス事業所及び他職種との連携を図りながら、情報の連携共有することが重要と考えます。
日本の65歳以上の認知症高齢者数は2012年で462万人と推計され、団塊世代が後期高齢者になる2025年頃には約700万人に達すると予測されています。

それに向けて、認知症対策の国家戦略(新オレンジプラン)において、認知症サポート医師を1万人、認知症サポーターを全人口の1割に当たる1200万人に増やすことが目標設定されました。

●認知症サポート医
=認知症の診断に関して、地域のかかりつけ医に助言する役割の医師

●認知症サポーター
=患者や家族が地域で安心して暮らせるように支援する役割の人たち。より詳しく言うと以下です。
=認知症を正しく理解し、認知症の人やその家族をボランティア活動として応援する役割を担います。自治体等が開く養成講座に参加すれば国籍・年齢・性別等を問わず、誰でもなることができ、最近では小中学校でも講座を開催し、行政はそのすそ野を広げるべく努めています。

そうして養成されたサポーター各人が暮らす地域で、認知症患者を見守ったり、その家族が安心して暮らせるように手助けしたりします。最近ではその関心も高くなり、昨年時点で約880万人近くに増えました。

重要なことゆえ、少し長く解説してしまいました、すみません。

今後、財政的制約もあり、介護施設を無尽蔵に増やすことができない昨今、高齢者の方々は認知症を発症しても、自宅で住み続けるケースが増えていきます。そんな中、重要な役割を果たすのが認知症サポーターです。(*もちろん、認知症サポート医師も大切ですが、今回は一般の方向けにサポーターの重要性に特化して書いています。)

認知症サポーターは、なにも特別なことを求められているわけではありません。認知症について理解し、偏見を持たずに、認知症の人や家族に対して温かい目で見守ることから始まります。認知症の方ご本人やそのご家族を応援する役割です。認知症サポーター養成講座を受講した、認知症サポーターには「認知症の人を応援するよ」という意思を示すものとしてオレンジリングが渡されます。

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例えば、街を歩いているとき、「この方は認知症かな」と思って声をかける際は、オレンジリングを身につけていることで、周囲からも「認知症の人のお手伝いをしるんだな」と、一目でわかる場合があります。

認知症の方の徘徊は、「今、なぜ自分がここにいるのかわからない」という思いで歩いていると思われていますが、そんなことはありません!!

認知症の方は皆、「なんらかの理由や目的」があって、徘徊をしている場合が大半です。例えばそれが何十年の前の話であったり、全く異なる場所での話であったり、妄想の世界であったり、支離滅裂なものであったりしたとしても、もし、そんな方を街で見かけたら、「あんた、言ってること変だよ。頭大丈夫?」と声をかけるのはNGです。パニックになり、もっと事態は深刻化します。

そうではなく、「なぜここを歩いているか」をまずは聞いてあげることが大切です。理由を聞くのはあくまで1例ですが、とにかく、認知症の方の気持ちを落ち着かせることが何よりも肝要ですので、「(笑顔で)大丈夫ですよ。どうしました?」と、声掛けしてください。そのうえで、交番や役所につなぐとか、その方が連絡先等の情報を持っていればそこに連絡するとか、独力での対応に不安があるならば通りがかりの人と対応を考える等、方法はいくらでもあります。

そのためにも、まずは「認知症の方について知ること」からすべては始まります。認知症サポーター講座を受け、ぜひ、皆さんにも「認知症サポーターの一人」として、地域で見守って頂く一助になってもらえれば幸いです。ご関心ある方には、私からも情報を提供しますので、ご連絡ください。

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