そえだの勝ブログ

福島を考えるツアー(3)

最終回の本ブログは、原発から20k圏内に自宅があるため、戻るに戻れず、南相馬の仮設住宅に暮らす方々との意見交換についてです。お話してくださったのは、南相馬市小高区(半径20k圏内)に住んでいた、久米静香さんと渡邊靜子さんです。

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彼女たちは、津波被害から数日後、自宅の後片付けに追われる中、福島第一原発の爆発音をじかに聞くこととなり、着のみ着のまま慌てて非難することとなりました。その後、複数回の避難を余儀なくされ、結局、自宅に帰ることは叶わなくなり、現在の仮設住宅暮らしとなったそうです。

さて、お話を伺う中で、私がまず感じたのは、彼女たちが非常に明るいということでした。「戻りたくても戻れない」という状況の中、悲壮感たっぷりかなと思いきや、こちらが圧倒されるくらいの福島おばちゃんパワー炸裂でした。とはいえ、もちろん、これは努めて元気にされておられるのかなとも感じました。

彼女たちは、「自分たちの現状を知ってほしい」「声を聞いてほしい」という思いがあり、私たちが何を聞いてもざっくばらんに答えてくれました。例えば、南相馬では今、原発を完全に取り壊すか、「負の遺産」として残すかという議論があり、世論は真っ二つに分かれていること、また、仮設住宅では子供達が支援物資にあふれて暮らしているため、「物は買うもの」という感覚ではなく「物は貰えるもの」という感覚になってきてしまっていること、さらには、原発からの距離により補償金が異なるため、一部の大人たちの間では、その不公平感に端を発したトラブルが起きていること等、普段、報道では知ることのできない、生の現場の現実を教えてもらいました。

そうした事情もあり、彼女たちはこのような困難を乗り超えるために、自立に向けて力強い歩みを始めています。NPO浮船の里という、事業を開始しました。浮船とは、福島第一原子力発電所から10Km ~ 20Km に位置する南相馬市小高区の別名で、自分たちのふる里(浮船)を自分たちで漕いで進んでいくという決意を名前に託したそうです。

浮舟の里は南相馬市小高区で事業を行っていた方や地元のお母さん方を中心に構成され、子育て世帯の原発への不安解消と経済的負担の解消することを目的として、安全で安心な食の提供ということで、野菜販売事業を始められました。皆さん、ぜひ、応援してください!

ホームページ ⇒ http://ukifunenosato.org/index.html

さて、下の写真は原発から10k地点(接近可能なギリギリ地点。4月8日現在は5k地点まで可能)の写真です。

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2年間、人が住んでいなかった場所は、瓦礫も野積みのままで震災時そのままの状態でした。さらに、動物も野生化している現実がそこにはありました。聞いた話ですが、飼い犬たちが野生化し家畜を襲う被害、また、人が住んでいないから空き巣の被害も多発しているとのことでした。また、5k地点では、私たちが訪れた3月の段階で初めて、遺体の捜索がなされているそうです。

岩手や宮城とは明らかに異なる福島の状況、人口流出日本一の福島出身で、人口流入日本一の川崎で政治家をやっている私には、改めて、川崎の人達にこの現状を伝える責務があると感じます。また、福島は多くの若い世代が避難を余儀なくされているため、この2年で高齢化率が一気に10%もアップした地域もあります。しかし、これは見方を変えれば、あと10年くらいで訪れる都市の高齢化(団塊世代が一気に後期高齢者になる頃)の予見ともいえる状況ですから、川崎市民も他人ごとではなく、我がこととして捉えて頂く必要があります。それゆえ、これからも福島と川崎の懸け橋になる活動には、一層、力を入れていきたいと思います。

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このページは、そえだ勝の公式 Webサイトが2013年4月 8日 10:08に書いたブログ記事です。

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