そえだ勝ブログ

2012年10月アーカイブ

 先日のブログで書かせて頂いた、可決した議員提案条例の中身についてです。

 

他都市と異なる条例特色として、ポイントは大きく5つです。

 

    同居人以外の児童虐待を、明確に虐待と規定

法律では「保護者と同居する者の虐待」までが、「児童虐待」にあたると明示されていて、「同居人以外」による虐待は、明確な記載がありません。それにより、実際にいわゆる「通い夫」による虐待があったものの、児童相談所の対応が遅れ、悲劇に至ったケースがありました。

そこで、同居人以外の虐待も「児童虐待」にあたると明記することで、児童相談所が動き易いよう後押しとなる規定をしました。

 

    児童相談所と区役所との連携

この規定は、当たり前といえば当たり前ですが、どの都市の条例にも記載されていません。

しかし、実際は例えば「貧困と虐待は密接不可分」の関係にあるため、「児童虐待家庭が生活保護担当者とよく接していた」という事例がままあります。そして、虐待が重度化してはじめて、児童相談所に情報が届くという場合があります。

また、出産家庭への全戸訪問事業が行われているにもかかわらず、虐待が起きている現状を鑑みると、やはり、児童相談所が関係する

前に、実は多くの区役所職員が当該家庭と接している事実があります。

よって、虐待の未然予防、あるいは軽度のうちに対応できるような態勢構築が不可欠なため、児童相談所と区役所の連携は不可欠なのです。

 

    虐待防止委員会の設置

関西地方の多くの病院や学校等には、虐待防止委員会があります。

同委員会は、例えば病院でいえば子供を診察する医師や看護師だけでなく、子供の家族構成等にも詳しいソーシャルワーカー等も所属しています。

それにより、診察だけではよめない虐待の事実を発見することに繋がっています。子供取り巻く多くのアクターが虐待防止委員会に関与することで、多角的に子供を見守り、早期発見に一役買っているのです。

そこで、川崎でもそうした機能が果たされるように規定しました。

 

    誤報へのケア

虐待ではないけれども、通告されてしまうケースが増えています。

例えば、夜間の歯磨き中に子供が大泣きし、ご近所に虐待と勘違いされて、通告されてしまうケース等がそれです。

その場合、通告された親は非常に精神的ショックを受けるため、そのケアにあたるよう、規定しました。

 

    虐待ハイリスク家庭が転出した場合、転出先への確実な情報提供

実際に、川崎市から町田市に転出したハイリスク家庭において、行政間の情報伝達がうまく機能しなかったために、転出後すぐに児童が死亡に至ってしまったケースが存在します。

それをなくしていくためにも、その確実な履行を後押しする意味で規定しました。これは個人情報の目的内使用のため、保護法にも全く抵触しませんから、この徹底を図ってもらう狙いがあります。

 

以上が大きな5つの特徴ですが、いずれの規定も有意性があるものの、予算と人員増が不可欠な話です。よって、前回も書きましたが、予算生煮えの「9月議会に何としても可決させる」必要があったわけです。

よって、それが成立したことは大きな一歩でしたが、今後は以上のような規定が実効性をもつように、オペレーションにおける行政へのチェックが必要になります。

故に、今後は「仏作って魂入れず」にならないよう、行政と緊張感を保ちながら詳細運用規定の策定をチェックしつつも、互いに知恵を出し合い、よりよき運用に向け行動していきたいと思います。

児童虐待防止条例案提出


 
9月27日 市民委員会で、児童虐待防止条例を提出しました。

神奈川新聞⇒ http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1209280007/

 

(本日10月4日現在、市議会本会議で同条例は賛成多数で成立しました。成立するまでは、本ブログは出せない状況であったため、下記が28日の記事であり、時間差があること、お許し下さい)

 

以前から、自公民みでプロジェクトを組み、本条例について検討を重ねてきました。ブログでも何度か書きましたが、今までは現地現場主義というモットーのもと、現場の話に耳を傾けながら、慎重に進めてきた経緯があります。

 

しかし、ここにきて一気に9月議会での成立を図ったのは、やはり、児童虐待関連の人員や予算の獲得に資するためです。一刻の猶予も許されない、この問題に対し、行政が一日でも早い万全の態勢を築くことを、議会としても後押しせねばなりません。故に、次年度予算案がまだ生煮えの9月議会というタイミングを狙って提案しました。

 

さて、委員会での議論はといえば、良いことをやっているはずなのに、ものすごい抵抗に遭いました。先日の委員会が終了したのは、日付をまたいですぐくらいでした。その都度、本質論ではないことへの説明に追われ、非常に徒労感の残る時間となりました。

 

とりわけ、抵抗された事象の一つに、「虐待加害者の人権」についての話がありました。一部、虐待者への取り締まり強化を現行法律よりも明確に規定しているところがあるため、そこに対するつっこみでした。

 

百歩引いて、確かにその問題も無視できないかもしれないが、第一に考えなくてはならないのは、間違いなく、「虐待被害児童」のことです。故に、「本質論ではないところ」への説明に多くの時間を割かれました。

 

「今、この瞬間も虐待に苦しむ子供がいるのに」と思うと、理由にもならない理由を振りかざし、抵抗する彼らを正直、ぶん殴りたくなりましたが、まさに、それが今の地方政治のレベルなのだと、情けない気持ちにもなりました。

 

しかし、そんな現状があることの責任の一端は、間違いなく現職議員である私にもありますから、そこは真摯に受け止めねばとも思いました。

 

提案に至ったことで、プロジェクトの集大成としての晴がましい気分になるはずが、むしろ、複雑な気持ちにさせられた時間となりましたが、いずれにしても、「子供の安全第一」を基軸に、何を言われても、突き進んでいきたいと思います。


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